フィットシーツと業務用洗濯設備が支える、次世代の民泊運営

導入事例 ブレックファースト合同会社

ブレックファースト合同会社 高山 巨志 代表

「アクセルとブレーキを、同時に踏める経営をしたい」

ブレックファースト合同会社様は、民泊・宿泊施設の運営において、常に一歩先を見据えた経営を行っている企業です。
単に宿泊施設を運営するのではなく、「オペレーションそのものをデザインする」ことを経営の軸に据え、AIやDXを積極的に取り入れながら、少人数でも高い収益性を実現する新しい民泊モデルを構築してきました。
同社代表の高山巨志様は、経営について次のように語ります。
「車に例えると“アクセル”と“ブレーキ”ですね。“アクセル”は売上、“ブレーキ”はコストやオペレーション。成長したいからこそ、どこでスピードを上げ、どのようにコントロールするのか。その両方をバランス良く考える必要があると思っています」
拡大と安定。挑戦と管理。
その“アクセルとブレーキ”をどう設計するかという視点が、今回のホテルリネン内製化のスタートでもありました。


ブレックファーストが目指す民泊のかたち

現在は広島市内を中心に、尾道、宮島、京都、福岡など複数エリアへ展開。
運営する施設数は約46棟、ベッド数は約1,000床にのぼり、年間利用者は約12万人という規模に成長しています。
特徴的なのは、「ラグジュアリー=モノを持つこと」という従来の価値観にとらわれず、ゆとりある空間、清潔さ、心地よさといった体験価値を重視している点です。
その考え方は、リネンやアメニティ選びにも一貫して表れています。過剰なサービスを提供するのではなく、本当に必要な価値に集中する。そこには、先ほどの“アクセル”と“ブレーキ”の思想が根底にあります。
「すべてを揃えることが、必ずしも満足度につながるとは思っていません。一般的にある髭剃りやガウンは、あえて用意していません。その分、他のアメニティのランクを上げるなど、“滞在の質に直結する部分”にしっかり投資し、顧客満足度の向上につなげています」


ブレックファースト様が運営している「b hotel 広島平和大通り」

なぜ、ホテルリネンの内製化を検討したのか

こうした考え方のもとで施設運営を続ける中、次第に課題として浮かび上がってきたのが、日々のオペレーションにおける人と時間の使い方でした。清掃やベッドメイキングは、宿泊施設の品質を支える重要な業務である一方、繁忙期と閑散期の差が大きく、人員調整が難しい分野でもあります。
中でもシーツのセットは難易度が高く、スポット的なアルバイトでは対応が難しい作業でした。そのため、人員体制を組むうえでのネックにもなっていたといいます。
「売上を伸ばしていく“アクセル”を踏む以上、同時にオペレーションやコストという“ブレーキ”も、より精度高くコントロールしなければならない。そう考えたとき、リネンの扱い方そのものを見直す必要があると感じました」
そこでブレックファースト様が着目したのが、ホテルリネンの素材と形状、そしてその運用方法でした。
「誰が作業しても品質を落とさずに回る仕組み」をつくるための選択肢として、検討が始まったのです。
この検討の先にあったのが、フィットシーツの採用と、ホテルリネンの内製化という経営判断でした。


ブレックファースト様のランドリールーム 1~2名で対応されています

フィットシーツという選択と、内製化という判断

一般的なフラットシーツは、きれいに仕上げるために一定の経験と技術が必要です。
一方、フィットシーツ(ノンアイロンシーツ)は、シワになりにくく形状が決まっているため、誰が作業しても一定の品質を保ちやすいという特長があります。
「フィットシーツなら、作業時間も短くなるし、仕上がりの差も出にくい。スポットで入るスタッフでも対応しやすいと思いました」
ブレックファースト様では、ピローケース・シーツ・デュベにフィットシーツ仕様の採用を検討。実際にフィットシーツを導入しているホテルで品質を確認し、オペレーション面でも効果を検証しました。

フィットシーツについての記事はこちらから

「例えば、ワンベッドの作業を10分短縮できれば、6つのベッドで1時間の短縮になります。この積み重ねは、現場では非常に大きい」
こうした考えからオペレーション全体の大幅な効率化が見込めることに、大きな可能性を感じたといいます。
一方で、フィットシーツ導入を進める中で、外注先へのクリーニングコストが新たな課題として浮かび上がります。
そこで選択したのが、「自分たちで洗濯しよう」というホテルリネンの内製化でした。事務所に近いマンションの駐車場を改装し、洗濯拠点として活用。
「事務所が近くて目が届くこと、そして中心地の方が何かと利便性が高い。
そうした理由から、この場所を選びました」

導入した設備は、

・業務用洗濯機  3台
・業務用ガス乾燥機  3台

初期投資を抑えつつ、将来的な施設拡張にも対応できる構成です。


業務用洗濯機(JIMS容量27kg)

業務用ガス乾燥機(JIMS容量30kg)

月間200万のコスト削減も、それだけではない導入後の変化

内製化による効果は、数字にもはっきりと表れています。本格稼働から約2か月で、月200万円規模のコスト削減を実現しました。
しかし、高山様が強調するのは、数字以上の価値です。
「一番大きいのは、経営の自由度が上がったことですね。リネンの仕様も、品質も、回し方も、すべて自分たちで決められるようになりました」

現在、内製化しているリネン類は以下の通りです。
・シーツ ・ピローケース ・デュベ ・バスタオル ・フェイスタオル ・バスマット

リネン類を統一することでオペレーションも安定し、結果としてゲスト満足度の向上にもつながっています。


オペレーションは「最後のたたみ作業」から逆算する

ブレックファースト様の内製化オペレーションは、非常に合理的です。ポイントは、最後のたたみ作業から逆算して工程を組み立てていることにあります。洗濯・乾燥工程では、「タオル」や「シーツ」を混在させず、同じ種類のものだけを回す運用を徹底。設備は洗濯機・乾燥機ともに3台ずつありますが、効率を優先して種類を混ぜることはありません。
「時間で考えると、混ぜない方が結果的に早く、ミスも少ないんです」
色付きタグによる分類や、備品・カゴの工夫など、現場発の改善も随所に取り入れられています。
「歩数を最小限にしたり、誰が見ても分かるオペレーションを意識しています。私自身もできるだけ現場に入り、スタッフの目線や動きを見ながら、日々改善を続けています」


シーツの種類をタグの色で分類。赤いタグはシングルサイズ

外資系の高級ホテルと同ランクの大きなバスタオル

2.4セットで回せる内製化モデル

もう一つ特筆すべき点が、リネンのストックを僅か2.4セットで回すことができていることです。これは、回収・洗濯・乾燥・たたみ・再投入までの流れを徹底的に最適化しているからこそ実現できる数字です。
「内製化すると、リネンを多く持たないと回らないと思われがちですが、オペレーションを詰めれば、最小限で十分回せます」
在庫を持ちすぎないことは、コスト削減だけでなく、保管スペースや管理負担の軽減にもつながります。
ブレックファースト様では、すべての工程を「時間」で捉え、採算性を検証。
 「感覚ではなく、時間で見れば、内製化は十分に採算が合う。むしろ、これからの時代には必要な選択だと思います」
 
現在は、約6時間のオペレーションで全体の7割ほどのリネン類を内製化。
今後さらに取り込める余地はある一方で、リネン回収ルートや時間帯といった民泊運営ならではの課題についても試行錯誤を重ねています。
「長期的には、この現場も手狭になってくると思いますので、いつかは移転することも考えています」
フィットシーツ導入による内製化が、大きなメリットをもたらしていることを実感しながら、同社はその先のビジョンも描いています。


シワになりにくい素材のため、リネンセットを袋に入れて管理されています

内製化は「経営改善そのもの」

ブレックファースト様では、今回のリネン内製化を一つのモデルケースとして、今後は他の宿泊施設やホテル向けに、運営ノウハウそのものを提供する展開も視野に入れています。人手不足が常態化するこれからの時代において、内製化は単なるコスト削減策ではなく、経営改善そのものです。
フィットシーツと業務用洗濯機・乾燥機の組み合わせは、省人化と品質の両立を実現する現実的な選択肢として、今後さらに広がっていくでしょう。
 
ブレックファースト合同会社様の取り組みは、これからの宿泊施設運営における、新しいモデルケースと言えるでしょう。

山本製作所では、ホテル様・宿泊施設様におけるリネン類の内製化について、設備選定だけでなく、コストシミュレーションや運用面の検討まで含めたご支援を行っています。
将来的な選択肢の一つとしてご検討されている場合でも構いませんので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

 

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