導入事例
酒醸造所
酒醸造所
洗濯物
濾布、酒袋など
濾布は手洗いをしていましたが、サイズが大きく作業負担になっていました。大型の業務用洗濯機を採用することで負担は大幅に軽減。乾燥についても自然乾燥は衛生面で問題がつきもので悩みの種になっていましたが、こちらも業務用乾燥機を使用することでその心配もなくなり、しかも1時間以内に乾燥が終了するなど、業務効率化にも大きく貢献しています。
導入事例 株式会社白藤酒造店様
業務用洗濯機が、伝統ある酒蔵の復興を支援
日本海に突き出た能登半島の先端、奥能登・輪島に位置する白藤酒造様。江戸時代末期から酒造りを続け、2017年にはANA国際線ファーストクラスにも採用されるなど、その高品質な酒造りで知られています。
しかし、2024年1月1日に発生した能登半島地震では、白藤酒造様も店舗・事務所兼自宅と土蔵1棟、貯蔵用プレハブ冷蔵庫2棟、倉庫1棟が倒壊する大きな被害を受けました。それでも、伝統を守るため、また地元のためにと、酒造りの再開へ向けた復興の道を歩み始めました。
復興への道のり、効率化という課題
酒造りには、酒袋や麹、蒸米に使う布など、たくさんの布が使われます。これらは常に清潔に保つ必要があり、毎日、洗う作業が発生します。
「今までは旧型のオープンワッシャーを使っていましたが、脱水ができず、容量も小さかったため、ものすごく時間がかかっていました」と、蔵元の白藤喜一さんは語ります。
中でも特に大変なのが、酒袋の洗濯です。白藤酒造様では、もろみを酒袋に入れて圧搾する「佐瀬式(させしき)」という、手間暇がかかるものの、高級酒に用いられる手法を採用しています。
「タンク1本分の『もろみ』を搾るのに、200〜250枚の酒袋を使います。酒粕が残るので、裏返して洗い、さらに表を洗うという2回の作業が必要です。オープンワッシャーでは一度に30枚しか洗えず、脱水も二槽式の脱水槽で10枚ずつ行うため、1日がかりになることもありました」
以前では1日がかりでの洗浄作業となっていた酒袋です。
今まで使われていたオープンワッシャーです。
震災で人手が減ったこともあり、作業の効率化は大きなテーマでした。以前から、他の酒蔵で使われている大容量の業務用洗濯機を検討されていました。その洗濯機が弊社のOEM機だと知り、ホームページで機種や価格を確認。おおよその目安をつけた上で、弊社にご相談いただきました。
作業負担を大きく軽減
弊社の業務用洗濯機を導入していただいてからの変化は、明らかでした。
一度に100枚の酒袋を洗えるようになったことで、これまで1日がかりだった洗濯作業が、今では2〜3時間で完了するようになりました。洗浄からすすぎ、脱水までをプログラムで設定できるため、作業負担は大きく改善されました。
また、清潔な環境づくりにも貢献しています。酒造りでは「仕事の8割は掃除や道具類の洗浄」と言われるほど、衛生管理が重要です。脱水機能によって布の乾燥時間が短縮され、湿気が原因となる衛生リスクを抑えることができました。特に、大きな麹用の布や甑(こしき)用布もすぐに乾くようになり、助かっているとのことです。
麹づくりに欠かせない布は、3.6メートル×2メートルという大型のものです。
酒造りのこだわりを支える洗浄方法
白藤社長は、酒造りへのこだわりを「当たり前のことを当たり前にすること。仕事を丁寧にすることが、最後の味に出てくる」と話します。そのこだわりは、洗濯方法にも表れています。
「布に付着したお米、麹菌やもろみの成分を洗い落とすことが目的です。麹用の布も、シーズン前に熱湯につけて殺菌してから使用しています」
また、当社のプログラム機能を上手に活用し、洗う布の種類や量に合わせて、合計5つのプログラムを使い分けています。酒造りにおける効率化のために、きめ細やかな設定をされています。
「酒袋は、水道水で脱水した後にきれいな仕込み水につけて、余分な香りを取り除いています。そこから脱水だけのコースで脱水し、冷蔵庫で保管します」
このように、酒造りに使われる布への清潔のこだわりも、お酒の品質を支えています。
導入いただいた「WN263H」です。バスタオルで74枚洗えるとうい資料を参考に選定していただきました。
復興への願いに応えて
通常、酒造りは11月から4月にかけての寒い時期に行われますが、白藤酒造様は早期復興のため、春先から酒造りを再開されました。
「思ったよりも早く納品してもらえたので、酒袋を使うタイミングに間に合い、助かりました」と、迅速な対応に感謝の言葉をいただきました。
白藤酒造様は2007年の能登半島地震も経験しており、今回が2度目の大きな災害です。それでも、先代から引き継いだ蔵元を守るため、立ち上がった社長。その姿に、私たちも微力ながらお力添えができて嬉しく感じました。
街並みにはまだ地震の爪痕が多く残っていますが、白藤社長は「被災地は復興に向けて頑張っていますので、その姿を伝えていただけると嬉しいです」と前向きに語ってくださいました。
山本製作所はこれからも、お客様の課題に寄り添い、確かな技術で支援してまいります。
白藤酒造様について
代表銘柄は「奥能登の白菊」です。18世紀中頃に廻船問屋として創業し、江戸時代末期頃から酒造りを始めました。創業時の屋号「白壁屋」と重陽の節句に用いられる「菊酒」にちなんで「白菊」と名付けられました。9代目蔵元である白藤喜一氏が、能登杜氏のもとで培った技術で、少量生産ながら丁寧に手造りする高品質な酒造りを続けられています。「奥能登の白菊 純米吟醸」は、上品な香りと、米の優しい甘みが広がる味わいで、日本酒を飲み慣れていない方にもおすすめです。
仕込みが再開し出来上がった「奥能登の白菊 特別純米」
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