襷リレー

私は入社して3年。大学時代はロボット工学を研究していました。山本製作所を選んだのは「尾道を洗濯機の街にしたい」という想いの強さと内製率の高さに惹かれたから。就職先は地元の福山を中心に探して、業務用洗濯機を作っているという事業内容が面白いと感じました。
今は現行品の改良設計を担当していますが、入社して1年8ヶ月間は製造に配属され、洗濯機の組み立てを行いました。入社した時は洗濯機について何も知らなかったけど、自分の手で組み立てることで内部の構造まで理解することができました。
会社は近年、生産性向上のため全社を挙げてTPS活動に取り組んでいます。そこで感じるのは製造の人たちの熱さです。会社の最前線でお客様と接する営業からも同じような熱さを感じます。そうした熱に触れると「設計も負けていられない！」と痛感します。この会社には、より良いものづくりを行うため、みんなが一丸となって前に進もうとする情熱があると思います。
当社の製品は海外でも販売されているので、自社の技術を世界にアピールする機会があります。私はまだ上司の下で勉強している状態ですが、早く一人前になって業界をリードしていける機械を設計したいです。

仕事の中心は既存製品の改造・改善です。輸出用製品を海外の規格に対応させたり、お客様や営業課から寄せられた要望を設計に盛り込んだりします。
具体的な仕事内容は、図面を引いて、実際に試作品を作り、テストして、評価して……基本的に1人で完成まで担当します。1人で担当するので責任は重大ですが、自分が設計したものを自分の手で作れるのは楽しいことです。
その際に必要なのが他部署とのコミュニケーションです。試作品を作る時は製造の力を借りますし、現場が組みやすい設計をしないと生産過程でロスが出ます。お客様に喜んでもらえる製品を作るには営業との連携も不可欠です。
社内には自由に話ができる雰囲気があります。工場がとなりにあるので現場にもすぐ行けるし、わからないことがあれば上司に相談できます。人間関係で壁を感じたことはありません。
また製造部を中心にTPS（トヨタ生産方式＝生産ラインのムダを排除して品質を向上させる）活動を進めていますが、私もそこに関わっています。やはり製造が進化するには設計の協力が必要。お互い助け合うことで会社全体がよくなっていくと思いますからね。

私は設計課の中では特殊な仕事で、タオルやシーツをクリーニングするリネンサプライ工場の設計提案を担当しています。これはお客様の要望に合わせて洗濯機や乾燥機、ロールアイロナー（アイロンをかける機械）やタオルフォルダー（タオルを折りたたむ機械）を設置し、それらをコンベアでどうつなぐかレイアウトを設計して、現地で据え付けして、試運転まで立ち会うという仕事です。
この仕事の魅力はお客様の声を直接聞けることです。設計は場所によって異なるので、毎回現場に赴き、お客様の声をヒアリングします。設営後は運転の仕方について指導します。その際に「おかげで生産性があがったよ」と感謝の言葉をもらえることが仕事のやりがいにつながります。
仕事は基本1人で担当します。自分のこだわりを活かして作業できるのは面白いことです。現場ではうまくいかないこともありますが、あれこれ試行錯誤して問題を解決していくのは楽しいです。
設計課は新しいアイデアが必要なので、他人と違う考え方を持った人が向いていると思います。過去の慣習に従うだけでなく、自分の頭で物事を考えられる人に来てほしいです。